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【日本政策金融公庫】融資で審査落ちしてしまう理由とは?


日本政策金融公庫では、国の政策に基づき、創業や企業の支援、中小企業のサポートを行っています。金利が低く、返済期間が長いということもあり、起業時の融資先として一番に検討する金融機関です。

いくら創業の支援を積極的に行っている日本政策金融公庫といえども、必ずしも融資を受けられるわけではなく、審査に落ちてしまい融資を受けられないという方も大勢います。そして審査で落ちた場合でも、その内容は説明されないので、その基準がどうなっているのかは、わからないものとなっています。

そもそも審査基準というのは、それぞれの金融機関で決められています。これが正式に公表されることはありませんが、過去の経験や担当者からのヒアリングによりある程度、推測することは可能です。

今回は、年間数百件の資金調達相談を行ってきている「資金調達のミカタ」運営元のスタートゼロワン担当者が、日本政策金融公庫の担当者の聞き取りなどで分かった、審査基準についてご説明していきます。

日本政策金融公庫の融資における審査落ちしてしまう方の理由とは?

日本政策金融公庫の融資審査に落ちてしまう方々の特徴として、いくつかの共通点があります。その共通点を理解し、気を付けることで融資を受けられる可能性は広がります。

融資要件が満たしていない

これは当たり前の事ですが、日本政策金融公庫の融資要件が満たしていないと、融資実行は無理です。ちなみに日本政策金融公庫の融資制度は多くあり、それぞれ要件が違ってきます。例えば、起業時によく利用される日本政策金融公庫の「新創業融資制度」では以下の要件があります。

 

◇ 新創業融資制度を利用できる方(次①1~③のすべての要件に該当する方)
  • ①創業の要件
  • 新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方

  • ②雇用創出等の要件
  • 「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」又は「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等の一定の要件に該当する方(既に事業を始めている場合は、事業開始時に一定の要件に該当した方)

  • ③自己資金要件
  • 新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいます。)を確認できる方。ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとします。

自己資金が少ない

自己資金が少ないと、日本政策金融公庫の審査に落ちてしまいます。日本政策金融公庫の創業融資は、創業資金総額の10分の1の自己資金を確認できることを申込の要件に定めています。そのため、融資希望額の10分の1の金額を貯めておかなければ、融資の申込すら出来ません。また、自己資金は半年前から計画的に貯めておく必要があります。創業融資の審査では、半年分の普通預金通帳を確認されます。半年分の通帳を確認されるのは、カードローンや知り合いからの借金で一時的に自己資金要件を満たされるのを防ぐためです。

さらに、自己資金の10倍の融資を受けられることは稀で、基本的には用意した自己資金の2倍から3倍程度までしか融資を受けられないことが多いです。新規事業は成功が難しく、売上が出るには最短でも半年はかかるので、自己資金の10倍を超えるような融資は返済が難しく、貸し倒れになる可能性が高いからです。

もし起業時に自己資金の10倍の融資を受けたいならば、経験業種の開業であることや見込顧客がいるなど、早期に事業が成功すると審査の担当者に思わせるのが重要になります。

個人の信用情報において問題がある

事業主や代表取締役の信用情報に問題がある場合、日本政策金融公庫の審査に通りにくくなります。日本政策金融公庫の審査の際には、個人の信用情報を必ず調査されます。個人信用情報機関には、クレジットカードやローンの残高と2年分の返済状況が記載されています。日本政策金融公庫の審査の際に、信用情報に残っていると不利になるのは、次のような条件です。
 

◆ 審査で不利になる条件
  • 過去2年以内に複数回の滞納がある
  • キャッシングの債務が残っている

 

◆ ほぼ審査落ちになる条件
  • 過去5年以内に60日以上の延滞をした
  • 過去5年以内に債務整理をした
  • 過去5年以内に強制解約を受けた
  • 過去10年以内に自己破産をした

過去2年間に1、2度程度の支払忘れがある、または住宅ローンなど有担保融資の残高がある分には、日本政策金融公庫の審査不利になることはありません。しかし、過去2年以内に複数回の滞納があったり、カードローンなどのキャッシング残高が残っている人は、融資をしても返済できる可能性が低いと判断されるので、審査で不利になります。できれば延滞記録が消えるか、残高を一括返済してから公庫に申込するのが良いでしょう。

また、長期延滞や債務整理した人は、個人信用情報機関に異動情報が5年から10年保管されてしまいます。異動情報が残っている間は、日本政策金融公庫の審査に通るにはほぼ不可能です。過去に返済トラブルを起こしてしまった人は、異動情報が消えるのを待ってから、公庫への申込を検討してください。

また5~10年以内に債務整理や自己破産を受けている方は融資審査が非常に厳しくなります。債務整理や自己破産をした後に大きく状況が変化し、状況が大幅に改善しているケースで融資が通過した事例もありますが、基本的には審査が厳しくなります。

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公共料金などの支払いの遅延がある

公共料金などの支払いとは、電気代や水道代の光熱費はもちろんのこと、電話料金も含まれます。なぜ、この公共料金が審査に影響するのかというと、会社にとって必要な固定費の支払いが遅れるということは、当然、融資金額の返済も遅れるだろうと判断されるためです。支払いに遅延があるかどうかは、審査の際に提出する会社の通帳を見れば分かることですので、遅延しないように支払いを済ませましょう。これから創業する場合も、公共料金の支払いの分かる引き落とし口座の通帳か、半年分の支払明細書の提出が審査に必要になります。
 

◇ 公共料金
  • 電気代
  • 水道代
  • ガス代
  • 携帯料金
  • 通信費    など

税金の支払いに遅延がある

公共料金と同様で、税金も同じような扱いをされます。国が定める法律、国税徴収法により、融資額の返済よりも税金の支払いの方が優先されるという恐れもあるため、審査には大きく影響します。
 

◇ 税金
  • 住民税
  • 法人税
  • 消費税    など

経営計画に矛盾がある

審査では、経営者の考える経営の計画性も重要です。日本政策金融公庫の融資をする際に「創業計画書」の提出が必須になりますが、根拠がない数字、信用できない経営計画では難しいでしょう。日本政策金融公庫の担当者はこれまでに多くの面談をしてきた担当者なので、この計画が無理があるのか、矛盾しているのかは簡単に把握できます。数字だけ上げればいいなどの甘い考えだということがバレてしまい、審査落ちに繋がってしまうため、数字と実態に矛盾のない経営計画が必要になります。

面接での説明&マナー

融資の申し込みをした後は、融資担当者との面接があります。この面接では、具体的な融資希望理由や、会社のことについて聞かれますが、それ以外にも融資を受けようとしている事業者の人柄や会社に対しての思いを見られます。ここでしっかりと説明ができなければ、融資通過には厳しくなります。上手く話そうということではなく、話している様子や伝えようと思っていることを自身が伝えられる範囲で伝えることで、融資担当者には伝わります。

更に面接時の印象や態度、そして身だしなみなどのマナーも見られていますので、注意しましょう。

自己資金と融資額のバランスがとれていない場合

創業融資では、通常、出やすい金額というのは、上記でもお知らせしましたが「自己資金額の2~3倍」とされています。しかし、中には自己資金の額を考えず、「融資の上限は3,000万円なので、1,000万円くらいは簡単に出るだろう」と限度を超えた申込みをされる方がいます。このような方の申込みは、金額ありきで申込額を決めているので、売り上げの根拠もなければ、自己資金とのバランスもとれていないものとなります。このような自己資金とのバランスを欠いた計画は、内容に説得力がなく、金融機関からみて実現性が低いと判断されるため、審査に通るのは難しくなります。

前回の融資から一定期間が経過していない

最後に借入れをした時から一定期間、おおよそ1年以上の期間が経過していない場合には、融資は難しい傾向にあります。申し込みをした期の決算が出ていない場合も厳しい可能性があります。日本政策金融公庫には、借り入れの際に元金の返済を先延ばしにする「据置制度」という制度がありますが、これを利用した場合には、その間は利息しか支払っていないため返済実績があるとは見られません。したがって、前回から1年以内の借り入れの場合は、かなり経営成績が良くないと、借り入れは困難となります。

まとめ


いかがでしたでしょうか?今回は、日本政策金融公庫の融資で審査落ちしてしまう理由について解説しました。

事前に計画的に準備すれば、日本政策金融公庫からの融資を受けられる方が多いですが、何も準備をせずにいけば当然落ちる確率も上がります。また、自分だけで行うのではなく、認定支援機関や創業融資に強い税理士などに相談しながら進めることをお勧めします。

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