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起業・開業する前に知っておきたい 消費税の納税を免除される「消費税免税事業者」とは?


法人でも個人でも、大企業でも小企業でも、たとえ赤字だとしても支払わなければならないのが消費税です。ところで、事業者の中には消費税の納税を免除されている免税事業者があります。

今回は、消費税の納税を免除される「消費税免税事業者」について解説していきます。

そもそも消費税とは?近年の税制改正について

消費税とは、商品・サービスの消費時に公平に課税される税金のことです。税金の中では、一般の人でもなじみ深い存在ではあるものの、「消費者が負担し、事業者が納付する」という点がほかの税金とは大きく異なっています。

ちなみに消費税歴史ですが、は1989年から導入された税金で、その税率や扱い方には徐々に改正が加えられてきました。令和に入ってからもいくつか変更点が加えられているため、まずは近年の消費税改正のポイントを簡単に以下でお知らせします。
 

□2017年4月
  • 税制改正の内容:軽減税率制度の導入
  • 概要:飲食料品や新聞の購読料など、特定の商品・サービスの税率が引き下げられた。

 

□2019年10月
  • 税制改正の内容:消費税の増税
  • 概要:消費税の税率が、8.0%から10.0%に引き上げられた。

 

□2019年10月
  • 税制改正の内容:増税にともなう、軽減税率と経過措置の適用
  • 概要:税率の引き上げにともない、一部の商品・サービスで軽減税率・経過措置が適用されるようになった。

 

□2023年10月
  • 税制改正の内容:適格請求書等保存方式(インボイス方式)の導入
  • 概要:仕入税額控除を受けるために、適格請求書と帳簿の保存が必要になった。

税率の引き上げや軽減税率については、社会的に広く注目された改正点であったため、多くの経営者は記憶に残っているでしょう。特に税率10.0%への引き上げは、仕入れや販売価格に大きな影響を及ぼしたため、対応に追われた経営者も多いはずです。

しかし、その陰に隠れている「適格請求書等保存方式(インボイス方式)の導入」を見落としてはいけません。この制度が実施されると免税事業者は大きなダメージを受ける恐れがあります。つまり、免税事業者が必ずしも得になるとは限らないため、世の中の経営者は消費税に関する制度について、正しい知識を身につけておくことが必要になります。

消費税の免税事業者とは?

免税事業者とは、消費税の納税義務がない事業者のことです。対して、納税義務がある事業者は課税事業者と呼びます。免税事業者となることができるのは売り上げが比較的小さい事業者です。つまりそのような規模の小さい事業者については、納税すべき消費税額の計算の煩雑さを考慮して、納税義務を免除しているというわけです。

ちなみに、消費税の納税義務が免除されているため、免税事業者は消費税の還付を受けることはできません。

基準期間とは?

基準期間とは、以下のとおりです。

  • 個人事業主の場合:その年の前々年
  • 法人の場合:その事業年度の前々事業年度

上記の基準期間の課税売上高が1,000万円以下なら免税事業者となります。例えば、個人事業主の2020年の消費税納税義務は、2018年の課税売上高が1,000万円を超えている場合に発生します。

特定期間とは?

基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても、特定期間の課税売上高が1,000万円を超えていれば納税義務は免除になりません。特定期間とは、以下のとおりです。

  • 個人事業主の場合:その年の前年の1月1日から6月30日までの6カ月間
  • 法人の場合:その事業年度の前事業年度開始日以後6カ月間

新規開業時はどうなるのか?

新規開業から2年間は基準期間の課税売上高がないため、原則としてその課税期間の納税義務は免除されます。ただし、設立2年目については、特定期間の課税売上高が1,000万円を超えると納税義務が生じます。また、特定期間における課税売上高が1,000万円を超えるかどうかの判定については、課税売上高に代えて、特定期間の給与等支払額により判定することもできます。

尚、資本金1,000万円以上の法人に関して、納税義務は免除されないので、設立1期目から消費税を納めなければなりません。

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免税事業者は消費税を請求して良いのか?

免税事業者は消費税の納税義務を免除されるため、「消費税を請求して良いかどうか」という疑問が生じます。この点、結論から先に申し上げると、現状では、免税事業者も消費税を請求して良いということになります。

消費税法や国税庁の通達には免税事業者は消費税を請求してはいけない旨は規定されておらず、一方で、国税庁の通達には免税事業者からの仕入れについても課税仕入れとする旨が規定されており、免税事業者も消費税を請求して良いものと取り扱われております。免税事業者においても、仕入れの際には消費税を支払っている訳であり、その分、売上高に消費税を付加することは当然の権利であります。

取引先によっては、免税事業者に対して消費税を請求しないよう要求するケースもありますが、このような要求は免税事業者に対してであっても「消費税転嫁対策特別措置法」により禁止されておりますので、免税事業者であっても消費税は請求をしましょう。

なお、飲食店や小売店など商品の価格をメニューや店頭に表示する業種の場合には、消費税を含んだ価格を表示する「総額表示方式」の対象とはされませんが、消費税と本体価格の区別はせず、請求すべき消費税を含んだ総額での表示が望ましいものと思われます。 

インボイス方式導入による影響とは?

2023年10月から導入予定のインボイス制度(適格請求書等保存方式)はすべての事業者に関係してきます。特に免税事業者にどのような影響があるのかについて説明します。

インボイス制度とは?

インボイス制度とは、税務署長に申請して登録を受けた課税事業者が発行するインボイス(請求書や納品書)に記載された税額のみを仕入税額控除できる方式をいいます。この登録を受けられるのは課税事業者のみで、登録を受けた課税事業者のことを「適格請求書発行業者」といいます。

インボイスは、原則として消費税の免税事業者は発行できないため、仕入れ先からみると「免税事業者に支払った消費税は控除できない」ことになります。そうなると、同じ仕入れをするなら仕入税額控除が適用される課税事業者から仕入れたいと考えるはずです。よって免税事業者は顧客から取引を見合わされたり、その控除分の値下げを要求されることが予想されます。

インボイス発行事業者になる場合

インボイスを発行するためには、課税事業者になり、登録事業者となることが必要です。課税事業者になれば今まで免除されていた消費税の納税義務が発生します。どのくらいの消費税負担が生じるのかは事業者によって異なるものの、取引相手に交付義務があり、発行したインボイスの保存も義務づけられているなど、経理負担が増えることは間違いないでしょう。

インボイス発行事業者にならない場合

主たる顧客が一般消費者の場合であれば、仕入税額控除のことを考慮する必要がないと考えられるので、インボイスの発行事業者として登録する必要はないように思われます。 消費者に対して発行するレシートは区分記載請求書等の要件が整っていれば問題ないからです。

まとめ


いかがでしたでしょうか?今回は、消費税の納税を免除される「消費税免税事業者」について解説しました。

ルールが細かいので、自分の会社の状況をよく把握したうえで、免税事業者と判定できるのか、選択するべきなのかを確認してみてください。不明な場合には専門家(税理士など)に相談しましょう。

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